RPGで学んだこと

「つれてゆくなら せんし そうりょ まほうつかいの 3にんが いいぜ。ひっく。」

酒場で会った剣士にそう言われた。
大魔王を倒し世界を救う旅なのに、3人しか連れて行けない。かなりの少数精鋭。


迷った後、アドバイス通りの3人を連れて旅に出ることにした。
旅を続けて経験を積み、自分と3人の仲間は一人前に強くなった。


ふと立ち寄った神殿でまた迷う。

「まほうつかいが せんしになれば まほうもつかえる せんしに!」

「攻撃魔法が使える魔法使いが転職して回復魔法を使えるようになったら旅が楽になるよね?」
「体力のある戦士が武闘家になってすばやくなったら敵が早く倒せるかも?」


近道?果たしてそうなんだろうか?
目的は大魔王を倒して世界を救うことなんだけど。


体力のある戦士は最前線で体を張り、強い力で攻撃するのが得意。
勇者は自分しか使えない強力な武器や魔法を持っている。
僧侶は傷を癒やしながら、攻撃を補助するのが得意。
魔法使いは圧倒的な火力を誇る攻撃魔法が使える。


確かに、それぞれ複数の得意な事があれば、もし誰か倒れても総崩れする確率は低くなる。
今までわからなかった他人の苦労も分かるだろう。
しかし、本業ではなかった能力を本業並みに使えるようにする為には、時間と経験が必要になる。

早く目的を達成するためには、それぞれが得意なことをそのまま伸ばした方がいいのではないだろうか。


「ここは俺に任せろ」

それぞれ時間は限られているし、興味のある分野も違う。
自分しかできない得意なところを伸ばして戦おう。
他人の不得意なところは助けよう。



さっき風呂に入っている時に、ふと思った。人生で大事なことは昔ロープレで学んだなー。
ランチェスターの法則とか、ブルーオーシャン戦略ってやつ?

ちなみに酒は飲んでないです。